優しさと強さ

今までは、妊娠や出産は
女性のものだ、と思っていたし
結局のところ、男の人が子どもを産む
ということは現段階ではできないのだから

正直なところ、
1女性として
ちょっと女性をよく扱えよ、という
高慢というかなんというか、
な気持ちがありました。

(あ、私は今妊娠してません笑)

ただ先日、妊娠するかも?
という出来事を人生で初めて体験して、

私にとっては「妊娠する」
という事実がほんとうに自分のこと
として身に迫ってきたことが

もうとにかく怖かったのです。

 

自分の身体に何か変化があるのか
妊娠したら最悪の場合
死に至るそうじゃないか
(というのは極端ですが)

とにかく未知のことが
自分のこととして迫ってきたとき、
もうほんとうに怖くて、
怖いのを感じることも
なんだか悪いような気がして

それでついつい夫に強く当たった
ことがあったんです。

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そこで夫から、
『(まだほんとうに妊娠してない)
今だから言っておくけど』

という前置き付きで、
夫の気持ちを色々聞くことができました。


その中で特に印象に残ったのが

女性が妊娠したとき、
男性は圧倒的に無力感を味わわないと
いけなくなるということ。

 

大切な人が側で苦しんでいても
肩代わりすることはできず
共感しようにも
「ほんとうに」その経験をしたことが
ないわけだし、今後もできないわけだから
どこか共感に無理が出てしまう。

 

それを聞いて、素直に、
確かに辛いなそれは、と思いました。


それが自分にとって大切な人で
あればあるほど、
精神的な無力感を
抱えなきゃいけないのって、
わかろうとしてもわからないのって
結構辛いんじゃないかな、と。

 


私、男性側のことをあんまり考えたことが
なかったんですよね。

 


妻が妊娠したら、夫が浮気した とか
妻が妊娠したら、夫が飲み歩いている とか
よく言うじゃないですか。

な〜にやってんだ、と思ってました。笑

 

だけど、
無力感に向き合ったことがなかったり
「何もできない自分」を急に突きつけられたり
と言うことが起これば、
確かに逃げ出したくもなるのかもしれない。

 

これは実際にそうしている人を
擁護しているわけではなく、
その気持ちを盾にしていいと思うと
いう話でもありません。
だけど、確かに
「女性だけが」と言うのとは
少し訳が違うかもな、と思ったのです。

 

私だけかもしれないけど、
妊娠して出産できる身体であること

自分を最大に弱くしているし、
自分を最大に強くもしていて。

 

最大に強い状態、つまりは
誰にもかわりが効かせられない状態で、
「私だけが辛いの!!!わかって!!」
と言われると、確かに同意はするけど
自分が周りにいる人間だったら
ちょっと困る。笑

 

とはいえ、いざ妊娠して身体が辛い
みたいな時に、こんな冷静に
「男性はこんな気持ちなのか〜」
とか考えられないと思うので(笑、
今知れて良かったです。
ベストなタイミングでした。

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夫とも話してて「面白いね」
といっていたのですが、
「妊娠する時」って
男性的と思われている役割と
女性的と思われている役割が
ひっくり返るんですね。

 

「力がある」と思われている
男性にとっては
圧倒的に「精神的なこと」に
向き合うタイミングになる。

一方、「精神力がある」と
思われている女性にとっては
圧倒的に「肉体的なこと」に
向き合うタイミングになる。
(ホルモンバランスが〜とか
言い出すと確かに精神面もあるけど、
最後は肉体勝負なわけで。笑)

 

そこがスイッチするタイミングで、
生命が生まれてくる。

 

女性には「優しさではなく強さが」ある、
男性には「強さではなく優しさが」ある

と、どこかで見たことがあるのですが
そう言うことなのかも知れないですね!
神秘的〜。

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